たまたまの出会いがビジネスのチャンス、ビジネスネットワークたまたま会

〜ブラウニー株式会社　城山　憲明さん〜 (2/2)

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常にビジネスの中心に"地域"という概念を置き、
物流ができることを考え続ける

登録店でお買い物された商品を自宅に届ける「お届けサービス」、ネットやカタログで選んだ商品を代わりに商品をピックアップしてお届けする「買い物代行サービス」、生活の困りごとをお手伝いする「お手伝いサービス」の3種類の事業が核となっています。
くわしくはWEBサイトにて　http://www.brownies.co.jp

玉谷ブラウニーさんのリーフレットを見て一番ピンと来たのはお届けサービスです。

城山お客様自身が地域の店舗で購入された商品を缶コーヒー1缶からトラック一杯の商品でも105円の料金で30分から3時間以内でご自宅までお届けするサービスで事業を立ち上げてからずっと人気がありますね。

玉谷お客様の自宅にすっと入っていけるビジネスというのは、これからどんどん需要が伸びると思います。

城山それは私も肌で感じています。一度、灯油のふたがあけることができないので来てほしいという電話がありました。そのときは自分が行って、無料でやりました。6階から1階のゴミ捨て場まで座布団を捨てに行ってほしいというような依頼もありました。5分で済むのに、「私はこれを運ぶことができません、と」。このときはお金をいただきましたが、そのようなことに需要があるということは、本当にやってみないとわかりません。

玉谷買物を代行するのにコストがかかるのではないですか？

城山実際のところ、買い物の代行やお店に商品を取りに行くこと自体はとても手間がかかります。それを、たまたま知り合った住宅管理センターの社長の方から、「ボランティアに協力してもらってみては」というヒントをいただき、実際にチャレンジしてみました。

玉谷ボランティアの方だからこそ、熱意もあるんでしょうね。

城山ボランティアの方は、ものすごく的確で厳しい質問をされます。「ボランティアを必要としない人がサービスを希望したら？」など。

玉谷だからこそ鍛えられますよね。

城山逆に、こういった質問に受け答えすることができたから、協力していただけているのだと思います。また、そのボランティアの方達もこの先、いつこのサービスが必要となるかわからないから、自分達のためにやる、ということもあります。

玉谷地域振興にも貢献されていますね？

城山スーパーと連携して、買物したものを宅配するお届けサービスを展開しています。お客様がお届けを希望するときにレジでカードを通すのですが、お届け料金がレシート表示され、さらに自動的に近くのブラウニーさんに配車連絡が自動で行くというシステムを無料で小売店に配布しているので、近くのブラウニーさんが出前の対応のようにすぐに集荷とお届けが出来るため小売事業社は宅配の付加価値を低料金で近隣のお客様に提供できます。

玉谷こちらのサービスは、スーパーでは１店舗10〜15万円程度のイニシャルコストで導入することができるそうですね。

城山100店舗あるところだと、1000万単位ですが…　イオンやイトーヨーカドーなどの大手に対して地域のスーパーや商店がどうやって対抗するか、ということです。普通の小売店舗はいきなり何千万円もかけられないので、ブラウニーに登録していただければ1店舗10万程度のイニシャルで宅配事業をはじめられ、さらに、宅配の依頼が無い場合はランニングは支払いは発生しません。

玉谷すごいサービスですね。

城山イオンやイトーヨーカドーなどの大手が宅配サービスを行うと、大手は自分のところの商品しか扱わないので、地域の小売店が疲弊してしまいます。地域の小売店を物流で応援することで、大手に対抗できると思います。

玉谷こちらのサービスを導入された東京のドラッグストアでは従来の客単価がお届けサービス利用時には6倍になったことがあるそうですが？

城山800円くらいだった客単価が、5990円になりました。調べてみると、オフィス需要や飲食店需要を上手く取り込めた事でした。又、一般のお客様でも変わったところでは、何故か東京でも広島でも猫缶がよく売れるということもありますが、これは分析不可能です！（笑）

玉谷今でもご自分で現場に出られることがあるそうですね。

評判店のスイーツを自宅まで届けてくれるサービス「MIXセレクトショップ」のカタログ。注文を受けると配送スタッフがお店をまわり商品をピックアップして届けます。

城山現場を離れると、現場で今起こっていることが分からなくなってしまいますから、ちょっとずつ自分でも配達するように心がけています。お客様と接することは楽しいし、ヒントをいただくこともあります。また、このような場でお話しするのでも、現場の事を知っている人間が話すというのでは又違ってきますよね。

玉谷今後の展開などを聞かせていただけますか？

城山団地や中堅スーパーなどとブラウニーの共同による御用聞きサービスの展開や、元NTT取締役の方が立ち上げた会社の24時間電話サービスと提携しての有料会員化、ブラウニーサービスを付加価値にしたケアハウスの立ち上げなど、いろいろな話が出ています。広島県会議員からは、県営アパートに住む高齢者へのフォローとしてのサービスのお話をいただきました。

玉谷非常に意義のあるものばかりですね。

城山そうですね。ブラウニーの事業は、地域の雇用を生むことができるようにも考えています。最初は軽貨物の運送業をされている方々の支援をしたかったんです。私が苦労しましたので。地域の中で仕事が自然発生する仕組みが作れればいいと思います。一生懸命仕事すれば、ちゃんと食っていけるという。

玉谷すばらしいと思います！　このインタビューで、こういう概念を全国に広げていくためのお手伝いができたらな、と思っています。

城山現場は中々大変なんですけどね…　

玉谷でもそれを乗り越えているから今があると思います。

城山不器用なので、大変な思いを沢山しました。そろそろ、皆さんのお力を借りて、事業をきちんと立ち上げようと。

玉谷最後に、座右の銘を教えていただけますか？

城山「迂を持って直となす」です。孫子の言葉です。私の勝手な解釈ですが、「急がば回れ」ということです。あまりにも直線に行って失敗したので、ぐるぐる回ることを覚えたという（笑）。

玉谷すごく経験に基づいたお言葉だと思います。ありがとうございました！